千葉県市原市に本拠を置く指定暴力団「双愛会」。京葉工業地域や房総半島一帯に強固な地盤を築き、独立系の指定組織として関東の裏面史にその名を刻んできました。巨大組織への合流や系列化が相次ぐ暴力団業界において、長年にわたり独自の立ち位置を堅持しています。
暴力団排除条例の厳格化や警察当局による資金源の遮断が進む現在、双愛会の組織内部や執行部体制にはどのような変化が生じているのでしょうか。歴代会長の系譜から最新の直参組長一覧、さらには「関東二十日会」を軸とした他団体との相関関係まで、その全体像を徹底取材に基づいて解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:双愛会は千葉県市原市潤井戸に総本部を構え、七代目体制のもとで独自の直参・傘下ピラミッドを維持している。
- 要点2:歴代の系譜には「谷津一家(谷津派)」と「寺島一家(寺島派)」の均衡と摩擦の歴史があり、組織運営の基盤を形作ってきた。
- 要点3:親睦団体「関東二十日会」の主要メンバーとして住吉会や稲川会と対等な外交路線を敷きつつも、構成員の減少と高齢化に伴う動向が注視されている。
【2026年最新】双愛会の組織図と現体制|執行部名簿と直参組長の内訳
双愛会の組織ピラミッドは、七代目会長を中心としたピラミッド型の強固なピエロ体制によって維持されています。本流である直参組長(直系組長)たちが各傘下団体を率い、千葉県内を中心に東京都や神奈川県の一部へと勢力を配分しています。
現在の執行部体制における要職は以下の通りです。
【双愛会 最高幹部・執行部名簿】
・会長:椎塚 宣(七代目会長)
・若頭:組織運営の現場統括および各直参の取りまとめを担当
・舎弟頭:長老格として最高顧問的役割を担う古参幹部
・本部長:総本部の実務及び対外折衝、警察対策の責任者
・組織委員長 / 渉外委員長:他団体との連絡窓口および内部規律の維持
双愛会の傘下団体には、伝統的な名跡を継承する一家や組が連なっており、谷津一家、寺島一家、吉田一家、高島一家などがその中核を担っています。直参組長たちはそれぞれの縄張り(シマ)で活動しつつ、毎月の定例会を通じて総本部の意向を共有する厳格な中央集権システムが敷かれています。
双愛会の本部住所と拠点網|千葉県市原市に構える総本部
双愛会の総本部は、千葉県市原市潤井戸に位置しています。敷地は高い防護壁や監視カメラ、堅牢な門扉に囲まれており、県警による家宅捜索や対立組織からの襲撃を想定した厳重な防犯設備が施されています。
市原市は京葉工業地帯の心臓部であり、港湾関連施設や多数のプラント、物流拠点が集中する要衝です。双愛会はこの工業都市の発展とともに土建関係や港湾荷役、興行などの領域で影響力を拡大させてきた経緯があります。現在も総本部が置かれる市原市は同会の象徴的拠点であり、近隣の木更津市、君津市、茂原市など内房・外房エリアに有力な支部・傘下事務所が点在しています。
歴代会長の系図と組織の歩み|魚金一家から続く歴史的ルーツ
双愛会の起源は、戦後間もない昭和21年(1946年)に魚河岸の顔役であった髙橋寅松翁が結成した「魚金一家」に遡ります。横浜や川崎の港湾勢力ともパイプを持ちながら、昭和44年(1969年)に複数の友好団体を統合し、政治結社的色彩を帯びた「双愛会」へと改称しました。
これまでの歴代会長の系譜は以下の通りです。
・初 代:髙橋 寅松(創設者、組織の土台を築く)
・二代目:畔田 吉男
・三代目:高村 慶三
・四代目:石井 義雄
・五代目:高村 明
・六代目:塩島 昭司
・七代目:椎塚 宣(現職)
代々の継承においては、単なる世襲ではなく、組織内の有力分家である有力一家のトップが推挙される形を取ってきました。特に五代目から六代目、そして現体制への移行期には、警察当局の厳しい監視下で平穏な代替わりを完了させ、結束力の高さを誇示してきました。
谷津派と寺島派の対立構造とは?過去の内紛と現在の統制
双愛会の歴史を紐解く上で避けて通れないのが、「谷津派」と「寺島派」という二大潮流の存在です。傘下の主力である谷津一家と寺島一家は、それぞれが強力な資金力と構成員数を誇り、双愛会の双璧として競い合ってきました。
昭和後期から平成初期にかけては、跡目問題や利権の分配を巡って両派の間で激しい主導権争いや小競り合いが表面化した時期もありました。こうした内部抗争は警察当局による集中取り締まりの契機ともなりましたが、歴代会長による巧みな人事配分と「親戚付き合い」を重視する融和策によって、決定的な分裂劇は回避されてきました。
現在の体制下では、派閥争いの色合いは薄れ、組織の生き残りを最優先課題とする実務主義へと舵が切られています。若手幹部の登用や役職の均等配置を通じて、内部の結束維持に腐心する様子が窺えます。
関東二十日会における双愛会|住吉会や他団体との関係性を読み解く
双愛会が独立系組織として独自の存在感を保てている最大の要因は、親睦団体「関東二十日会」への加盟にあります。関東二十日会は、住吉会、稲川会、松葉会、東組(後に脱退・変動あり)など、関東を中心とする指定暴力団が協調して対立抗争を防ぐために結成された談合組織です。
特に巨大組織である住吉会との関係性は極めて深く、縄張りが隣接する千葉県北西部や東京寄りのエリアでは、トラブルを回避するためのパイプが太く維持されています。山口組の関東進出や六代目山口組と絆會・池田組等の動向に対しても、双愛会は関東二十日会の枠組みを盾に中立と自立を守り抜いてきました。
他団体との均衡を保ち、不要な武力衝突を避ける外交手腕は、双愛会が少数精鋭ながら指定暴力団の看板を守り続けられている大きな強みと言えます。
指定暴力団双愛会の最新動向と今後の展望|警察庁の監視と勢力変化
警察庁が公表する組織犯罪対策統計によると、双愛会の構成員および準構成員数は、ピーク時に比べて大幅な減少傾向にあります。暴力団排除条例による銀行口座の開設制限、不動産取引の遮断、さらにはみかじめ料の徴収に対する厳罰化が、資金源を直撃しているためです。
現在の重要課題は、以下の3点に集約されます。
・構成員の高齢化と後継者不足:若手の新規加入が激減し、平均年齢の上昇が組織活力に影響。
・資金獲得活動(シノギ)の変容:従来の縄張り型ビジネスから、ネット空間を利用した知能犯罪やフロント企業を通じた事業への移行。
・警察当局による総本部規制:暴排運動に伴う使用差し止め請求などの法的包囲網への対応。
千葉県警は同会を最重点監視対象に指定しており、定期的な家宅捜索や幹部の摘発を強化しています。限られた陣容でいかに組織の規律と縄張りを維持していくのか、双愛会は重大な転換期に直面しています。
【双愛会の組織図】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:双愛会の本部事務所は現在どこにありますか?
A1:千葉県市原市潤井戸に総本部が置かれています。敷地周囲は厳重なセキュリティで保護されており、定例会や幹部会が定期的に開かれています。
Q2:双愛会は山口組の傘下組織なのですか?
A2:いいえ、山口組の傘下ではなく独立した指定暴力団です。関東の主要組織で構成される「関東二十日会」に所属し、住吉会や稲川会と親戚関係・協調関係を築きながら自立性を保っています。
Q3:歴代会長は何代目まで続いていますか?
A3:戦後の「魚金一家」から数えて、現在は七代目体制(椎塚宣会長)となっています。
まとめ:変革期を迎える双愛会の組織体制と注視すべき針路
千葉県市原市を根城に、激動の裏社会を生き抜いてきた双愛会。谷津派と寺島派という組織的背景を持ちながら、時代に合わせた執行部体制の刷新と関東二十日会を通じた柔軟な外交路線によって、独立組織としての威信を保ち続けています。
しかし、少子高齢化と警察当局による法執行の強化は、確実に組織の土台を侵食しつつあります。今後、執行部がどのような防衛策を講じ、次世代への継承を進めていくのか。その組織動向は、関東の暴力団情勢全体を占う上でも重要な指標となり続けます。 (出典: 双愛 会組織図(Yahoo!ニュース))